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アメリカで輝いている人 VOL.69

コンノ ナナエ さん ( Konno Nanae )
漫画家

 
アメリカで活躍されている方々にインタビューをし、その人の活躍の場、内容、素顔を通じ
よりアメリカを知っていこうと企画された “Brilliant People” 輝いている人!

第69回目に登場いただくのは
漫画家の コンノ ナナエ
さんです。

コンノさんはアメリカに住みながら、日本の少女雑誌「デザート ( 講談社出版 ) 」に作品を投稿されています。
現在「国際結婚のヒミツ」を連載中。 コミック本に「国際結婚のススメ@〜C」「国際結婚のヒミツ@」があります。

−経歴−

1976年     福島県生まれ
1988年     漫画家を目指し始め、オタクっぽくなる
1992年     漫画家をあきらめ、普通の女子高生になる
1998年     仙台白百合短期大学英語科卒業後、会計事務所に就職
2000年     再び漫画を描き始め、本格的に出版社へ投稿を始める
2001年     講談社 デザートのプラチナ賞を受賞し少女漫画家としてプロデビュー
2002年11月  プラチナ賞 特典の海外取材旅行中に出会ったご主人と結婚
2003年02月  渡米後、海外から日本へ原稿を送りながら仕事を続ける
2005年11月  「国際結婚のススメ」連載開始
2008年03月  「国際結婚のヒミツ」連載開始 

現在 ご主人と愛犬とオハイオ州コロンバス在住


漫画を描き始めたきっかけと、当時の愛読マンガを教えてください。

絵を描くのが好きで、 10 歳頃から近所のお友達と一緒に描いてました。
その当時は、あだち充さんの『タッチ』を読んでいました。

漫画家を目指そうと思ったのはいつ頃ですか?

1回目が12歳の頃です。共通のマンガ好きの友人と本を作ったりして、実際に投稿もしました。 まだ書き始めの頃だったのに、結果次第では一生の仕事にしようと考えていました。

でも、結果を見て撃沈しました。

ただ好きに描くだけではなく細かい作業が必要なことを知って、これを一生続けるのは無理だなと思いまして…根性がなかったんですね。これは無理だなぁと、あきらめました。

想像できませんが、その頃がオタクっぽくなった頃ですか?

そうですぅ〜! すごく太っていて、話題はマンガのことばかりで、外見も気にしてなかったし…。

当事「鎧伝サムライトルーパー」が大好きで!あぁ〜でも誰も知らないかも、恥ずかしぃ〜  赤い鎧の人が大好きでした〜 ( 笑 )

その頃、祖母に「このままでは、ナナエは結婚できないんじゃないか」と心配されてしまい、私って親不孝かもって思いました。 その時、体重が70キロもあったんです! それで、普通の女子高生になった方がかっこいいって思ってダイエットもしました。 ※「国際結婚のススメC ダイエット編」に当時のことが描かれています。

それで漫画家をあきらめて、普通の女子高生になったわけですね。

はい。でも、それから何をすればいいのかわからなくなったり、浪人した時期もありました。 ファッションに興味を持ったので服飾専門学校へ行ったりもしたのですが… 2 ヶ月くらでやめてしまい。

大学へ行こうと思って予備校へ通ったものの…結局、遊んでしまい ( 笑 ) 親不孝なんですけど。そして短大へ進み、卒業後、地元に戻り会計事務所に勤めました。

それから漫画家になろうと思ったのは、何故ですか?

会計事務所に入って…大変だったんですよ。それで、漫画家は大変で面倒くさくて嫌だと思ってあきらめましたが、結局はどんな仕事も同じだと思い、だったら漫画を描こうかなぁと思ったんですね。

会計事務所に勤めて 1 年半経った頃から、仕事をしながら漫画を描き、雑誌社への応募を始めました。 そんなことを2〜 3 ヶ月続けた所で会計事務所を辞職しました。何故かわからないのですがその時に『自分は漫画家になれる』と思っていました。

投稿はどのようにされたのですか?

雑誌の後ろの方に漫画スクールというのがありまして、そこへ応募すると毎月 A クラスとか何々賞などがあり、批評ももらえる仕組みになっていました。

他社へ応募した時にも賞を頂けたのですが批評返却に2−3ヶ月掛かったんですね。 その点、講談社デザートは原稿返却と批評返却を1ヶ月でしてくれたので、続けて投稿しました。それから 3 ヶ月でデビューが決まりました。

3ヶ月の投稿でいきなりデビューですか!?

デザートに応募して1回目の投稿後に担当さんが付き、2回目は持ち込み(会社に直接持っていく)なので 2 作目と一緒に3作目のネーム(絵コンテ:絵を簡易化したストーリーのわかるもの)も見てもらい、この段階でデビューがほぼ決まりました。

「あとは作品を仕上げて。」と言われて、 3 回目の投稿でデビューが決まりました。

すごいですね、アシストの経験もなく3回の投稿でデビューが決まるなんて!

だから、私の問題点は絵に問題があって…ペンも慣れてないし。やめずに描いていればよかったなと思いました。 描き続けている方が上手くなっていくので、それが今も悩みです。

デビュー作品は何ですか?

「 4.5 嬢」です。箱入り娘が 4.5 畳のアパートで一人暮らしを始めるというストーリーで…

単行本化されていますか?

アメリカに来る前まで短編集を続けていたのですが、それは単行本化まではいきませんでした。

売れてくるとデビュー作品など掘り出されてきますよね。

掘り出されないといいですねぇ。 叔父が亡くなった時の話など気に入ったストーリーもあるのですが、今見ると絵がちょっと…。全部描き直したいですよ。

ご主人と出会った切っ掛けは何ですか?

それが…外国にも全く興味がなかったのですが、漫画家デビューのご褒美で派遣されたアメリカ取材旅行の最終日に出会いました。

その時の様子が「国際結婚のススメ@」第一話に描かれていましたが、最初の出会いではお互いの名前を伝え合う程度でしたよね。

最終日のディナークルーズで、彼はそこで働いていました。

お互い一目惚れというのでしょうか…帰りぎわに色々話し掛けられたのですが、単語は聞き取れても英語が話せなくて、私は名前を言うだけで精一杯でした。最後に英語がわからず笑って誤魔化して「バァーイ」と言ったらひどく落ち込ませてしまい、そのまま帰国になったのです。

もしかしたら、あのタイミングで「さよなら」を言ったのが彼を振った事になったのかも?と気付いて、彼の落込み様がとても気になり夜も眠れず…。

それで、彼に手紙を書くことを思いついたのです。出会ったのはクルーズの上で、彼はそこで働いていたので船宛に手紙を書けば彼に届くと信じて。

そこでも可能性を信じたのですね。

そうですね。「英文レターの書き方」の本を購入して、参考文丸写し状態の手紙を送りました。 ちゃんと届いたんですねぇ。 1 ヵ月後、返事が来た時は本当に嬉しかったです。

それから遠距離恋愛になったわけですよね。

はい、 E メールや手紙で。「英語の勉強に電話して」と言われましたが、なかなかできませんでした。

でも、それから 2 週間くらい経って「 9.11 事件」が起きてしまい、躊躇してた自分を責めながら安否の確認の為にすぐに電話しました。電話で話したらとても会いたくなって、すぐにアメリカに発ち感動の再会をしました。

出会ってどれくらいで結婚されましたか?

1 年半です。電話代(毎日 30 分)や頻繁に会いに行く飛行機代を考えたら、一緒に住んだほうが安上がりだということになり、 3 回目に渡米した時に 90 日間滞在しました。一旦戻り、 1 ヵ月後に渡米したら入国審査で別室送りにされてしまいました。

今回はいいけど次は 1 年日本で過ごしてからでないと入国できないかもと言われ、結婚を決意しました。

ご両親の反対はなかったですか?

祖父母は心配していましたが、父が反対しなかったから良かったです。母からは、ナナエが自分で決めたことを反対しても無駄だからと言われました(笑)

Tim さん(ご主人)はご両親に挨拶する為に日本へいらしてくれたんですか?

1 週間くらい日本に来てもらって、両親に紹介して、大使館で手続きをしました。夫に先にアメリカに戻ってもらい、グリーンカードの手続きが完了してから、約 2 ヵ月半でアメリカに渡りこの生活が始まったわけです。

急だったので、結婚して一緒に住み始めた頃は、目が覚めた時に横を見て「この人ダレだろう? 外国人が居るぅ〜」って思うことがありました(笑)

アメリカ生活で苦労したは何ですか?

言葉と料理です。結婚前に義母を亡くしているので、料理を教えてくれる人も居なかったのでどんなものを作ればいいのか全くわかりませんでした。

どの様に克服されたのですか?

独学です。 ESL (英語のクラス)があることも知らず…行けばよかったですね。一応英語科だったので、英語は好きだし聞くのは苦ではなかったです。英検準 2 級も学生の時に取得しましたが…とにかく話せなかったですね。

ある時、聞かれてから答えるよりも自分から聞く方が楽なことに気付きました。相手から話されるとそれを日本語に訳して、自分の言いたいことを英語に直して…となりますが、最初に自分で聞いてしまえば答えだけを聞けばいいので、それは発見でした!

話し始めるまでは恥ずかしかったです。耳が慣れるまでは聞いていて、さっぱりわからないところでも頷くこともありましたね。料理はフードネットワークを見て勉強しています。時間さえあれば一日中見てます。

月にどのくらい作品を描かれますか

月に 1 作。多い時で 2 作です。1作が 12 ページ前後になります。

日本に居た方が楽な事は

コピーやファックスなど日本の方が楽でした。こちらに来て、ペンやインクなど気に入ったものを探すのも大変でした。スクリーントーンなどは日本のものを使っています。

送料はもちろん自費ですし…それでも会社の方にはとても良くしていただいて、仕事があるだけでも感謝しています。今は担当さんとの打ち合わせにスカイプを使ってますが、あれは便利ですね。

作品の上でこだわっていることはありますか

知識マンガになりがちなので、こういうの書きたい、こんなネタがある、あのネタもと並べてしまうとページは埋まっても話が繋がらないので。 私と夫のストーリーになるように、それに少女漫画なので可愛らしく夢もあるようなものににしたいですね。

作品のこだわりとは違いますが、漫画家って昼夜逆転のイメージがありませんか?

そうならない様に、仕事の時間は月曜から金曜の午前 8 時から午後 5 時と決めて、夜は遊ぶと言うか仕事を考えないようにしています。土日もお休み。それまで、常に漫画のことばかり考えていて疲れちゃったんですよ。

そういう漫画のネタはどの様に入手しますか?

ネタはアンテナを広げて、 TV や友達と話をしたりして、若い子とわざわざ話したりもしています。

「国際結婚のヒミツ」になってからは、ちょっと気軽に聞けない話題もありますよね。

友人の彼に、どうやって女の子を誘うのかとか聞いちゃったりしてます。意識しすぎて変な事をしてくれる人も居ますが、大袈裟すぎても漫画にできないので。

大抵、バーで女性との出会いが多いけど、バーはガードが固い人が多いらしく、友達の友達はスーパーやコーヒーショップでいきなり声を掛けた方がうまくいくケースがあると話してくれました ( 笑 )

成功の秘訣

どれだけ自分を信じられるかなんでしょうかね。信じてそれに向かって努力すればいいのかなぁと思います。

信じて…人一倍努力しましたか?

デビュー前はものすごい量を描いてました。 TV を見てると時間ってあっという間に過ぎてしまいますよね。 TV も見ないで、遊びにも行かず、寝る時間も惜しんでマンガばっかりでした。

自分でも何故こんなに信じきれたかわらからないんですけど、なれると信じきってやっていました。そう簡単に行かないのが人生なんだな、とは思うこともありますけどね。

コロンバスのお薦めスポット

Lane Avenue Shopping Center は良いですよ。「 Wolfgang Puck's Express 」のチキンパルメザンとペストパスタのセットが好きです。ローズマリーチキンも美味しいです。

向かい側にあるフレンチベーカリーもお薦めです。場所も良く、お買い物もできるし食事やお茶も楽しめて便利です。

Lane Avenue Shopping Center

1585 W Lane Ave, Columbus
 http://www.theshopsonlaneavenue.com

子ども達へのメッセージをお願いできますか?

えと、自分を信じて突き進んでいけば、確実に目標に近づいていけると思うんです。だから、諦めずに頑張ってほしいなと思います。諦めたらそこで終わり、それは本当です。(スポーツ関係等の夢となるとまた違うのかもしれませんが…)

クリエイティブな仕事に将来つきたい!と思っている皆さん、こういった仕事はその人がどんな感性を持っているのかが大切だと思います。だから、たくさんのいい経験をしてください。悪い経験も、自分の糧にしていってください。

人それぞれ才能が開花する時期は違うので、成果が見えずに悩み通して体を壊す前に、お休みをするのも必要。そしてきっとまた、やりたくなってくるはずです!! だからやりたくなったら、また始めればいいのです。そして、作品を作り始めたら、最後までやり通すのも大切ですよ!

最後に、夢は大きく大きく持ちましょう〜! 頑張ってください!!そしていい人生を送ってくださいね!

本日はご多忙の中、貴重なお話を聞かせて頂きまして有難うございました。

インタビュー後記

ナナエさんにお会いする前に「国際結婚のススメ」を拝読しました。アメリカ人のご主人との出会いから結婚後の私生活ストーリーが中心となった内容で、笑いあり、涙あり、時に赤面するような内容もあり、ピュアでチャレンジャーなナナエさんの人柄が表れる作品で、あっという間に彼女のファンになっていました。

実際にお会いしたら、漫画そのもの…「ちょっと漫画から出てきました♪」とでも言いそうな、若々しくフレッシュでフレンドリーな女性。それでいて控えめで可愛らしく、ご主人との仲の良さも自然体で素適です。

「自分を信じて突き進んでいけば、確実に目標に近づいていける。」というお話も共感が持て、漲るパワーを心の奥に静かに湛えている様子が伺えました。

漫画の内容には地元の話題もあり、アメリカ在住の方はもちろん、アメリカや国際結婚に興味のある方も無い方も楽しく読める作品です。

普段漫画を読まない私でも、彼女の新作が待ち遠しくなるくらいハマってます。

本日はご多忙中お時間を頂き有難うございました。

関連リンク

コンノナナエさんの HP    www.nanaekonno.com
講談社デザート       http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/16541

取材・文/郷間 秀美
 

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