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 アメリカで輝いている人 VOL.22
 小島智子さん (MS. TOMOKO KOJIMA) 
 
タンパベイ・バッカニアーズ 現役チアリーダー
 Cheerleader, Tampa Bay Buccaneers


アメリカで活躍されている方々にインタビューをし、その人の活躍の場、内容、素顔を通じよりアメリカを知っていこうと企画された“Brilliant People” 輝いている人!

第22回目に登場いただくのはタンパベイ・バッカニアーズ チアリーダーの小島智子さんです。
小島さんは現在フロリダ州在住。今年3月のオーディションにも合格し、三年目のベテランとしてご活躍です。
今回は、NFLチアリーダーになるまでの経緯、その実情などについてお聞きしました。

−経歴−

1978年3月 大阪府生まれ
1996年3月 帝塚山学院高校卒業
2000年3月 立命館大学 経済学部卒業。在学中は応援団チアリーダー部、キャプテンを務める。
2000-03年 松下電工Impulse(Xリーグ)チアリーダーで三年間活動
2002年4月 NFLチアリーダー公式オーディションに合格
2003年3月 タンパベイ・バッカニアーズ・チアリーダーのオーディションを受けるため、渡米

チアリーダーになりたいと思ったきっかけは?

小さいころからアメリカに憧れていたのですが、高校二年生の時にカリフォルニアでホームステイのプログラムに参加しました。その時のミドルスクールの副校長がサンディエゴ・チャージャースのOBだったのですが、彼に「せっかくアメリカに来たんだから、アメリカの文化の象徴であるNFLを体験していきなさい」と誘われて、プレシーズンゲームと練習に連れて行っていただきました。初めてそこでチアリーダーを見ました。

初めてのアメリカ訪問で、まだ英語もぜんぜん分からない状態、しかも「何だこのゲームは?」というくらいルールも分からないフットボールなのに、3-4時間のゲームが、チアリーダーがいることによって、言葉やルールが分からない人でも、全く退屈させずに魅了できるということは、凄いと感じました。彼女達を見て、勿論「かわいい!」とも思いましたが、それ以上に、言葉でないコミュニケーションができるというのは素晴らしいなと。人より速く泳ぐとか、高く飛ぶというような普通のスポーツとは違う点に惹かれて、ぜひやってみたいなと思いました。

最初の一歩は?

何やっても長続きしない子供だったのですが、色々試したなかで、バレエやジャズ、タップなどダンスの経験は一切ありませんでした。私の卒業した女子高はチアリーダー部がありませんでしたので、まずチアのある大学に行こうと思い、立命館に入学しました。そこでは、応援団の一部として活動していましたので、伝統的な応援団の方たちと一緒の応援や、アクロバティックス、チアダンスなどたくさんの舞台をこなしました。ダンスを初めて大学で習ったときは、やはり小さいころからバレエやバトンをされていた方が沢山いましたので、まず、自分が踊れないことが恥ずかしかったです。一生懸命練習しても勝てないわけですから、その恥ずかしさを打ち破るのに少し時間がかかりました。

立命館では4年間チアに専念。卒業後、Xリーグの松下電工インパルスのチアリーダーとして3年間活躍する。2002年度日本で開かれたNFLチアリーダー公式オーディションでは最終候補となり、San Francisco 49ersのファイナル・オーディションを受けるが、不合格。その後、バッカニアーズのウェブサイトで見つけた「If at first you don't succeed, try, try again」の言葉に感動し、オーディションを受けるためにタンパに単身渡米。スーパーボールでチャンピオンシップを勝ち取った同チームのオーディションに集まった応募者は500人強。その中からチーム初の外国人チアリーダーとして選ばれる。

アメリカで一番つらかったことは?

誰でも最初に直面する壁だと思いますが、やはり言葉ができなかったことです。普段の生活でも困りますから。踊っているときは、何の問題もないし、自信があるんですけれども、やはりチアにはチームワークが特に重要ですので、皆と一緒に気持ちを合わせて演技しなければなりません。でも気持ちをあわせるということは、お互い話して、分かり合っていなければできないことなので、それが言葉の壁があることで最初はできなかったことが、一番苦しかったです。

それはどのように乗り越えられましたか?


チームメートもすごく努力をしてくれました。マスターで言語学を勉強していたり、トレーニングをする仕事をしているチームメートがいましたので、日本語にはRとLの区別がないというようなことをチームメートに話してくれたり、私に教えてくれたり、ブロークン・イングリッシュを正しい英語に直してくれたりなどの、膨大なサポートがありました。

また、一週間に月曜日から金曜日まで8時から2時まで、語学学校にも通いました。州立の南フロリダ大学(USF)で受講することを検討しましたが、留学生費用が高く自分の貯金と親からの援助で来ている上に、無収入のチアリーダーには無理な金額でした。そこでアダルトスクールに通ったのですが、そこの生徒は皆、生活がかかっている必死な人間ばかりで、彼らにもまれながら、取り残されないよう、積極的に授業に参加することを強いられました。その点では、アダルトスクールに通えたことは良かったと思います。

他のチアリーダーとはどのような交流がありますか?


チームメートとの交流に関しては、今までは用事のない電話などはできませんでしたが、最近は自由にかけたり、かかってきたりするようになりましたし、しょっちゅう皆で遊びにいくようになりました。チアリーダーになる条件の一つが、仕事を持っているか、学生か、お母さんであることなので、日中は普通の生活があります。ですから、遊びに行くというと、一日が終わったあとでご飯食べに行ったり、飲みに行ったりなど、普通のOLと一緒ですね。でもやはりチアリーダーが固まってどこかへ遊びにいったりとなると、そこ雰囲気がパアッと華やかになるみたいですね(笑)。

NFLの日本人チアリーダーは今年は今のところ、二人です。去年までは、サンフランシスコ、サンディエゴ、ワシントンDC、そしてタンパで計4人いましたので、電話やメールで連絡を取っていました。お互い忙しすぎて遊びに行くことはできませんでした。ゲームに行こうと思っても、こちらのホームゲームがあったり、向こうがゲームがあったりしていけなかったりします。

選手との交流については、皆さんによく聞かれるんですけど、一切禁止です。意外ですよね。お互いプロフェッショナルとして活動しているので、チームのパーティーとかでお話するのは問題ありませんが、個人的なおつきあいは一切禁止、クビになってしまいます。グルーデン監督は、チームパーティーに同席したり、バッカニアーズの施設で練習しているときに「頑張っているね」程度に声をかけたりしていただいたことはありますが、お話したことはありません。

プロとして、チーム側からはイメージなどに関してどのような規制がありますか?

基本的にはオーディションに合格したときのスタイル・プロポーションを維持しなければいけません。オーディション直後に体脂肪率の測定などがあり、シーズン中にも再び測定されます。その際には、栄養士のセミナーを受けたり、体重を落としたり、筋肉をつけるためのトレーニングの仕方などを教えてもらいます。イベント参加や、テレビにでることもありますので、パブリックスピーキングのセミナーもあります。メークなどもセミナーがあり、目はこういう風にしましょうというように教えてもらいます。美白して、鼻を高く見せて、二重にしてというような日本のメーク法と違い、色々な人種がいることを意識したうえで、自分のアーモンドアイを綺麗に見せるなど、考え方の違いにも影響されました。

試合日のスケジュールを教えてください。


四時間前くらいにスタジアムに集合して、スタジアムをお客さんに開放するまえに1-2時間のリハーサルをします。試合までの時間はお化粧をしたり、着替えたりします。リハーサルでも衣装や化粧も完璧でなければいけません。フロリダは特に暑く、リハーサルでは凄く汗をかくので、化粧直しには結構時間がかかります。他には、カレンダーの販売やサイン会など、ファンサービスがあります。チアリーダーはホームゲームでしか応援をしないので、出場するのは、レギュラーシーズンで8試合とプレシーズン2試合です。

試合中は、ただ「勝って欲しい」としか考えていません。すごい興奮状態なんですよ。だから、とにかくゲームに集中して、自分のチームが勝つことだけを考えています。テレビにはあまり映りませんが、国歌斉唱の前にあるプレゲームショーにでて、国歌をフィールドで聞いて、選手入場をして、その後はずっとサイドラインで踊っています。プレー中は踊らないとか、コマーシャルが入ったときは踊らない等、応援のルールがありますが、常にフィールドにいます。そして踊ったり、ファンサービスをしたりしています。

その他にはどのような活動をされていますか?

チアリーダーのシーズンはオーディションのある3月下旬から翌年のオーディションまでです。選手のシーズンより長いですね。シーズン中は、練習が一週間に3日あり、空き時間には各自がチャリティー活動やイベント参加をしています。チャリティー活動は、学校やチルドレンズ・ホスピタル、ベテランズ・ホスピタル、リタイアメント施設、米軍訪問など、地域のあらゆるチャリティ活動に参加しています。訪問だけでなく、癌研究財団のwalkathonなどで歩いたり、ビーチを綺麗にしたりなどのコミュニティ・プログラムにも参加しています。11月のGreat American Teach-Inや、ジュニアチアリーダープログラムもありますし。年間300件以上のチャリティ活動をチアリーダーだけでこなしています。

チアリーダーになって気づいたこと


自分が実は強いんだということを知りました。その前は、自分はずっと弱く、不器用な人間だから、皆はちゃんと仕事とチアリーダーを両立できているのに、自分はチアリーダーだけに賭けてしまったと思っていました。でも実はこんなことをできる人間っていうのはあまりいないし、こうしたチャンスをものにできる人も少ない。自分は強いなというのと、ラッキーだったなと思えるようになりました。 ビザなども非常に厳しくなっている環境のなか、チーム初の外国人として、あらゆる面で特例として受け入れてもらえたことは、本当にラッキーでした。

それから、実は子供が好きだったということにも気づきました。以前は自分に必死でしたが、こちらにきて、イベント参加やジュニアプログラムなどを通じて子供たちと親しむようになるにつれ、自分が憧れの対象となっていることに気が付きました。自分が一生懸命夢に向かって生きてきた姿が、今後は逆に子供たちに夢を与えている。そういった姿勢を見せられる存在になっているというのはすごく嬉しいです。 それから、2003年にAmerican Bowlで日本に行ったときには、アメリカ側から見る、日本をみたようなおもしろい感覚を覚えました。また、チームメイトと長時間寝起きを共にして、女子校時代の修学旅行のようで人種や言葉は関係ないんだ、とふっきれた瞬間でもありました。

成功の秘訣

何も考えずに夢だけを追い続けてきたこと、それが他の人に伝わったんだろうなと思います。やりたいなと思ったことをそこで本当にやってしまうのは、実は、なかなかできませんよね。最初はNFLのチアリーダーはあまりにも雲の上の存在すぎたので、全くダンスの経験がなかった私には、なりたいということさえも恥ずかしすぎて口に出せませんでした。それでも、一生懸命努力して、練習して、その夢を勝ち取る。チアリーダーは無収入ですので、端的に言えば、「フルタイム・ホビー」ですよね。お金も稼げないのに、自分の貯金で、貯金ゼロになって、ましては援助してもらってまでって言われることもありますが、大好きなんですよね。好きになったスポーツで、一番になりたいと思ったら、お金とは引き換えにできません。

尊敬する人はいますか?

野茂英雄投手。彼は自分の夢を持ち、実現させ、尚かつ継続し、また次の夢に向かっている強い人。その過程、現在に至るまでの努力、過程は周知の事実です。日本人チアリーダーがNFLに行くというのはまだ前例が少ない時代だったので、私自身、NFL JAPANのオーディションの日本代表に選ばれてからタンパに合格するまでの一年、彼の強い姿勢を何度励みにしたことかわかりません。フットボールの世界でアメリカを目指している方も、やはり野茂投手を尊敬している方は多いようです。そんな彼がタンパにいることはとても嬉しく思います。是非頑張って欲しいです。(野茂投手はタンパベイ・デビルレイズに在籍中。)

身近な人では、母です。時には友達として、時には母親として、時には姉として、どんな状況の時でも全てを受け止め、励まし、応援し、惜しみない愛を注いでもらいました。理想の女性です。もちろんそんな彼女の後ろには多くを語らず応援してくれる父、兄がいます。いつか、私もそんな家族を持ちたいですね。子供は男の子と女の子を一人ずつ、フットボールプレーヤーとチアリーダーにしたいです。

今後の計画について教えていただけますか?

チアリーダーは毎年オーディションを受けなければいけませんし、寿命は個人によって異なりますが、私はトータルで5年と考えています。今年で3年目なので、あと1-2年は続けたいですね。その間に大学院に向けて英語を勉強する計画です。今までの日本人チアリーダーの方は実践を持っておられる方だけなので、アメリカにいる間にスポーツビジネスの理論など、色々なことを吸収したいと思います。そして日本でチアリーダーを広げていきたいです。日本でフットボールの普及に努めていらっしゃる方などのお手伝いもしていきたいなと思います。日本のスポーツ業界自体が沈んでいますが、いろんなスポーツが垣根を越えて、いろんなエンターテーメントが競っているなかにチアリーダーが入り込む余地は多くあると思います。

最後に、タンパの印象やホットスポットなどを教えてください。

大きすぎず、小さすぎず、とても住みやすいところですね。どんどん伸びているところなので、街として、そしてチームとしての今後の変化が楽しみです。好きな場所は、レストランなどがそろっている、サウス・タンパのソーホー(South Howard)エリアです。チアリーダー仲間といくのは決まってその辺りです。あと、癒される場所はクリアウォータービーチです。近いうえに、すごい賑やかで、音楽もあって、日本ではなかなか味わえない、凄く綺麗な夕日が見れます。

本日はご多忙の中、貴重なお話を聞かせて頂きまして有難うございました。

インタビュー後記

タンパベイ日本語学校でもボランティア活動をされていますが、子供たちに優しい励ましの言葉をかけておられるところを頻繁に見かけます。チアリーダーというのは、単なる「踊り子」ではなくて、踊りを通じてあらゆる人々とのコミュニケーションを行い、チャリティ活動を通じて人の心に働きかけ、癒すことに喜びを見出すことができる人ではないとこなせない職業のようです。

関西アクセント混じりの落ち着いた口調でトップ・チアリーダーへの道のりなどについて話していただきましたが、やっと見つけた大好きな夢を実現するまでの心意気、忍耐などがひしひしと伝わりってまいりました。ホームステイをされたときも、NFL でバッカニーアーズのオーディションを受けに渡米されたときも、「怖いもの知らずだった」そうですが、今後もその調子で次の夢に向けてぐんぐん成長されることでしょう。彼女に任せれば、チアリーダー界はもちろん、日本スポーツ界の将来は明るいこと間違いなし。これからもゲームデーの興奮のエネルギーをどんどん吸収して、そのエネルギーを周りの人々にどんどん振りまいてください。

お忙しい中お時間を頂き、大変有難うございました。

                                                     ポインター 理絵
関連リンク

タンパベイバッカニアーズのホームページ。ダイアリーのコーナーにも出ておられます。
http://www.buccaneers.com/cheerleaders/teamphoto.aspx

NFL Japanチアリーダーのホームページ
http://www.nfljapan.co.jp/cheer/index.html

小島さんの経緯(英文)
http://www.japantimes.co.jp/cgi-bin/makeprfy.pl5?sp20050321a2.htm

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