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アメリカで輝いている人 VOL.107

トシコ ムトー さん  ( Ms. Toshiko Muto )
漫画家
 
アメリカで活躍されている方々にインタビューをし、その人の活躍の場、内容、素顔を通じ
よりアメリカを知っていこうと企画された “Brilliant People” 輝いている人!

第107回目に登場いただくのは
漫画家の
  トシコ ムトー さん です。

トシコ ムトーさんは漫画 「小さな恋人」 を週刊 「女性自身」 に連載。その後 日本人としては初めて、アメリカのウオルト・ディズニー社に勤務。現在も各地での講演など精力的にご活躍です

−経歴−

日本で、 23 歳〜 31 歳まで  8 年間、漫画 「小さな恋人」 を週刊 「女性自身」 に連載。ピーク期には、週刊、月刊、新聞、コマーシャル誌、テレビなど、 25 社以上をこなす。

1974 年〜 1982 年の 8 年間、アメリカのウオルト・ディズニー社に勤務
1974 年〜 1975 年、「ストーリースケッチ アーティスト」として、アニメーション映画の脚本を描く
1975 年〜 1982 年、「ショーデザイナー」として、フロリダのディズニーワールドの日本館のイメージデザイン。ディズニーワールドの模型製作。エプコットセンターのイマジネーション館の円形ホールに、高さ 17 フィート、全長 135 フィートの壁画デザイン

日本ディズニーランドの第 1 回目の漫画様式の地図作成


漫画家になったきっかけは?

元々絵を描くのが大好きでした。大学を卒業して、最初に就職したところで、退屈して眠くなると、ナイフで机に絵を掘ってたんです。それが社内で評判になり、みんなが見に来るようになりました。

するとある日、上司が「君、机の上に書いているものだけではなく、何か他に作品はありますか?」と。そこで、紙に書いた「小サナ恋人」を見せたんです。するとその上司が、知り合いの画廊を紹介してくださり、今度は、その方が、当時、創刊されたばかりの「女性自身」を紹介してくれたんです。

1 回の予定で漫画を描いたんですが、とても評判が良く、「来週もお願い」、「来週もお願い」となり、結局 8 年続けることになりました。

当時は、喫茶店が私の仕事場で、何人もの編集者さんが、待っている中で、リクエストされた絵を描く。 1 社終われば、次の絵、次の絵と、 1 日何十枚も書いていました。多い時で 25 社も掛け持ちしていましたね。

アメリカに来たきっかけは?

それが、面白いってみんなに良く言われます。大好きな漫画が描ける毎日。楽しくて仕方がないはずなのに、何となく心は満たされていなかった。そんな時、新聞か何かで、キューバのカストロ議長の演説を見たんです。その時、「私の今の気持ちを分かってくれるのは、この人しかいない!」と、直感し、会いに行くことにしました。

幸い、日本政府からのキューバ派遣団に入ることができ、私はキューバに行ったんです。そこで、キューバ政府から、名誉漫画家のメダルをもらいました。しかし、カストロ議長に会えるという直前、政府の主要人物、チェ・ゲバラが暗殺されてしまって、会うことができなくなってしまったんです。

キューバに滞在するうち、青い海、青い空とヤシの木のあるこの国に魅かれてしまい、「ここに住みたい!」と思うようになりました。そこで、私たちに同行してくれていたキューバ人の通訳さんに、「私、ここに住みたいんだけど」と言ってみたんです。すると、彼はこう言いました。

「キューバは、社会主義国で外国人が就ける仕事はありません。でもね、隣にね、アメリカって言う国があってね、そこにカリフォルニアって場所がある。

そこには、あなたの大好きな青い海も、青い空も、ヤシの木もいっぱいあるよ。アメリカは自由の国。そっちに行った方がいいんじゃないかな」と。

そこで、日本に帰った後、仕事も全部捨てて、カリフォルニアに行くことにしたんです。

ウォルトディズニーカンパニーに入った、初めての日本人なんですよね?

そうなんですよ。当時、ウォルトディズニーカンパニーは、縁故採用しかしていなかったんです。でも、ちょっとしたきっかけで、ラッキーなことに入ることができたんです。

アメリカに来て、仕事をどうするかなと考えていると、アメリカにはプレゼントと一緒に送るカードがいっぱいあることに気が付きました。そこで、そこに書かれているカード会社に片っ端から電話したら、採用してくれたところがあったんです。しばらくそこで、カードの絵を描いたりしていたんですけど、数年で潰れてしまいました。

仕事がなくなって、どうしようかなと考えている時、当時、 UCLA に留学していた妹が、「お姉ちゃん、スクールガール募集の広告が出てるわよ!しかも、募集している家、誰の家だと思う?ウォルトディズニーカンパニーの副社長の家よ!」と言うので、早速応募。即採用されました。

私の仕事は、住み込みの犬の散歩係。週休75ドル。
冷蔵庫の食べ物は何でも食べていいって言われてたので、私は食べてばっかりいたんです。すると、ある日、どうも奥様が買ってきたとても高価な食べ物を、知らずに食べちゃったみたいなんです。そこで、副社長に聞かれました。「あなたは、うちにお犬番をするために来たんじゃないでしょ?」と。私は正直に話しました。「私は、漫画家です。ウォルトディズニーカンパニーに入りたいんです!」と。

すると、「あなたは今日でクビです。そのかわり、明日から会社に来てください」となり、
ウォルトディズニーカンパニーに採用されました。週休75ドルから 1500 ドルへアップ。

ウォルトディズニーカンパニーでの仕事で思い出に残っているものは?

当時、フロリダのエプコットセンターを作るプロジェクトがあって、私は、模型作りのセクションに配属されました。でも、そんなの今まで作ったことない訳ですよ。何をしていいのか分からず、戸惑っていると、「じゃぁ、あなたはここの壁に絵を描いてください」と、高さ 17 フィート、全長 135 フィートの壁画デザインを任されました。

ウォルトディズニーカンパニーでは、決して 1 人の作品にならないようにプロジェクトは大人数で組むんです。でも、私は、設計とかが一切分からなかったので、 1 人で大きな壁画を作ることになりました。 “ 塞翁が馬 ” という言葉があるけど、どんな逆境も災い転じて福となすんですよね。

他には、ちょうど東京ディズニーランドの計画中で、第一案のマップを書きました。これを書くのは、ホント大変でした。 1 カ月ずっと缶詰で、発狂しそうになっちゃったんです。だから、ちょこちょこマップの中にいたずら書きを入れたら、見てるのよね。上司がちゃんと。「このイラストはまずいから、ちょっと変えておいて」なんて言うから、しょんぼりして、書きなおしたりしました。

「人生は片道切符」という本を出版されてますよね。

1985 年に出した本です。私のそれまでの人生を、そのまま書いています。その本は、日本で、ドラマ化もされました。もう 25 年以上前なので、その後の人生を描いた、「人生は片道切符・続編」もいずれは出したいなと思っています。

タンゴの話を教えてください。

55 歳の時、タンゴを習いたくなって、門をたたいたんです。週 5 日、 1 日 6 時間のレッスンを受けました。パートナーは、フェザー賞(ダンス界で最高の賞)を受賞したトップタンゴダンサー 。

レッスン開始から 4 カ月後に出場した、 92 年カリフォルニアの「エメラルドボール」と言うダンスコンテストで最高賞を受賞しました。私の踊りにみんな立ちあがって拍手してくれて。うれしかったですね。

今後の活動予定は?

頼まれた絵を描いたりしています。去年個展をやったんですが、いずれは大きな作品でまたやりたいなと計画中。

今日はありがとうございました!

 

インタビュー後記

カフェで隣になったことから知り合ったトシコムトーさん。それ以来、ちょこちょこ遊んでいただいています。トシコさんは、何が起こっても、「私って、ラッキー!」と口癖のように言います。それは、何が起こっても、人生はラッキーな方向に向かうと人生体験を通して知っているからだと思います。

「アメリカは、願えば面白いほど扉が開く国。だから何でもできるよ!

初めてトシコさんにあった時に、トシコさんが話してくれたことです。確かに、トシコさんの生き方を見ていると、私もそう思います。

思ったことは即行動。それって、なかなか難しいことです。でもトシコさんがやってきたこと。私は、彼女の生き方を、たくさんの日本に方に知っていただきたいと思っています。やりたいことと歳は、全く関係ないとか。行動すればすべてが良い方向に転がるとか。そんなことを、トシコさんの行き方から学ぶことができます。

先日、トシコさんの講演がロサンゼルスでありました。講演スタイルは、事前に書いた原稿を読むだけ。ですが、その読み方が素敵で、ググッと引き込まれてしまいました。いつものチャーミングさをそのまま出した素敵な講演で、いらっしゃった方も本当に楽しそうでした。

これからもトシコさんにいろいろな話を聞かせていただきたいと思います。
また、ご紹介する機会がる時まで、楽しみにしていてくださいね!


取材・文/芦刈 いづみ
 

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